大室山・城ヶ崎海岸

 6月27日、運動とリフレッシュをかねて、静岡県伊東市にある ‟大室山(おおむろやま・580m)”と ‟城ケ崎海岸” へ出かけました。

 ‟大室山” はおよそ4000年前に噴火した単成火山で、お椀を伏せたような円すい形の美しい形をしています。山全体が国の ‟天然記念物” に指定されていて、伊東市のシンボル的な存在になっています。晴れた日には山頂から富士山や伊豆七島、相模灘などの眺望が楽しめます。‟城ケ崎海岸” は、大室山が噴火した時にできた海岸で、いずれも伊豆の名所として観光客に人気のビュースポットです。

 早朝、豊橋を出発し、伊東市へ向けて車を走らせました。途中、車窓から空に映える美しい富士山が見えてきて、思わず「きれい!」と、みんなの顔がほころびました。

 伊豆高原に入ると、前方に青々とした夏草で覆われた大きな山が現れました。

 9時10分、大室山の麓にあるリフト乗り場に到着。そこには浅間神社の赤い大鳥居が建っていました。浅間神社は大室山の山頂に祭られていて、富士山の浅間大社とは姉妹の神社なのだとか。

 リフトはすでに動いていて、たくさんの人を山頂へと運んでいます。私たちも、さっそくリフトに乗って頂上へ向かいました。以前は山頂まで歩いていくことができましたが、天然記念物に指定されてからは、リフトでの登頂となっています。

 麓から吹き上げてくるさわやかな風を浴びて、山肌にそよぐカヤの草原を眺めながら、5分間の空中散歩を楽しみました。

 リフトを降りると、すり鉢状に深く落ち込んだ火口跡が目に飛び込んできて、「すごい!」と、思わず驚きの声があがりました。火口跡は深さが40m、底の直径は250mで、伊豆半島にある単成火山では最大級とのこと。「ここから噴火したんだ」と、みんなで一斉にのぞき込みました。急斜面は、うっかり足をすべらせたら下まで真っ逆さまです。すり鉢の底の部分には、アーチェリーを楽しむ人たちが小さく見えました。

 この日は、梅雨明けが発表されて気温はグングンと上昇、太陽が照りつけ、あまりの眩しさにみんな慌ててサングラスをかけました。

 山頂の ‟お鉢巡り” は、1周が1km。360度の大パノラマ、間近には悠々とそびえる富士山、遠くには相模灘や三浦半島、房総半島を望むことができました。沖には伊豆大島などの島々が見えて「まるで雲に浮かんだ山並みのよう !」と、みんなその不思議な景色を楽しんでいました。

 お鉢巡りは、大展望を楽しむ人たちで賑わっていました。吹き上げてくる風の心地よさを感じながらゆっくりと歩き、リフトで一気に登頂できて「こんなに素晴らしい景色を味わえるなんて!」とみんな大感激。一面、緑で覆われた美しい大室山とそこからの絶景を満喫しました。

 11時10分 大室山を後にして、10分ほど車を走らせ ‟城ケ崎海岸” へ到着。城ケ崎海岸は伊豆半島の東に位置し、大室山の噴火で流れた溶岩が冷えて固まった岩石海岸です。断崖絶壁の海岸は9kmも続いていて、国立公園に指定されています。

 駐車場からすぐのところに、海岸線を一望できる ‟門脇崎灯台” がありましたが残念なことに、感染防止のために展望台まで上がることはできませんでした。そこから少し歩くと、ゴツゴツした赤茶色の岩が続く海岸に出ました。「うわー、すごい岩壁!」溶岩が流れて荒々しい海岸を造った大自然の威力に、みんな感動の声をあげました。

 散策路には ‟門脇つり橋” があり、断崖をつなぐように架かっていてスリル満点、ドラマのロケにも使われたとか……。橋の下にはきれいな波が打ち寄せていました。紺碧の大海原と入り組んだ海岸線を眺め1時間ほど散策し、自然からのパワーを充分に吸収して帰路につきました。

 今回は伊豆の名所を訪れ、大自然がつくり出した絶景を心ゆくまで堪能し、心身ともにリフレッシュすることができました。