美しい女性の条件

 先日、最近の美容医療ブームを受けて、NHKの番組『クローズアップ現代』で「美容医療の被害の実態と問題点」について報じていました。以前は美容整形というと、セレブや一部の若い女性だけがするもの、大半の人たちは「親からもらった顔にメスを入れるなんてとんでもない!」と考えていました。しかし今では、若い女性ばかりでなく中高年ですら美容クリニックに通う人が急増し、同時に深刻な被害も招いています。

 いつの時代も、女性にとって“美”は永遠のテーマと言えます。今回は美しい女性とはどういう女性なのか?  “本当の美しさ”について私たちの考えを少し述べてみたいと思います。

 皆さんは“美しい女性”というと、どんな女性を思い浮かべるでしょうか? ほとんどの方はミスユニバースの世界チャンピオンや、女優やモデルをしている 「顔もスタイルも抜群!」の女性を想像されることと思います。こうした人たちを一般的に“美人”と呼びますが、私たちの考えは少し違っています。それは、外見だけの美しさや若さゆえの美しさは一時のものにすぎないからです。この人たちが中高年になっても美しければ本物だと思いますが、実際はそうならない人がほとんどです。「昔はきれいな女優さんだったけれど、今では見る影もない…」という人がたくさんいます。

 私たちは、年をとっても美しい女性、また年とともにますます魅力的になっていく女性が“本当に美しい女性”と言えるのではないかと思います。

 年をとっていても美しい女性を想像すると、いくつかの条件があることがわかります。私たちは女性美の条件・要素を次のように考えています。

 1つ目は「緊張感」です。緊張感を持っている人の顔はキリッとしています。人の前に出る職業や責任のある仕事に就いている人の顔は締まって見えますが、対人関係や仕事などでストレスを感じていない人間は何となく締まりのない顔になっています。それまでバリバリに働いていた女性が仕事を辞め家庭に入ると、今までとは顔つきが変わったように感じられるのはそのためかと思います。緊張感は美しさの第一歩ではないでしょうか。

 2つ目は「上品さ」です。上品さというと、言葉づかいや立ち居振る舞いの良さを想像されるかと思いますが、それだけではありません。常に理性的で精神的なものを求めている人は物質欲や金銭欲がなく、心が爽やかで透明感が漂っていて、内面から上品さが滲み出ています。反対に下品な人は享楽的・本能的で、ドロドロとした醜い雰囲気を放っています。

 3つ目は「内省的謙虚さ」です。謙虚な人は他人の意見を静かに聞き、自分を素直に反省することができます。そして露骨な自己主張はしません。しかしほとんどの人間は、年をとると強情になり、聞く耳を持たなくなってしまいます。年を重ねるほどに表に現れてくる人格性の最大の要素は謙虚さだと思います。謙虚さは、心の深さの反映ではないでしょうか。心の底から謙虚なお年寄りを見ると惚れ惚れします。

 4つ目は「精神的な向上心」です。最近、どこへ行っても見かけるのはハツラツとした年配の女性たちですが、その人生の目的はと言えば、旅行や趣味といった娯楽がほとんどです。人間的に成長したいと思っている人はあまりいません。少しでも成長し、社会や人々の役に立ちたいという向上心のある人は常に幅広い知識を求め、精神的な世界を深めようとしています。こうした人はいつも心が生き生きとしていて、周りの者に元気と勇気を与えています。

 5つ目は「高い価値観にもとづく信念」です。社会のため、国家のため、人類のためという広い利他愛にもとづく信念を持ち、そのために奉仕したい、自分の人生を捧げようと決心している姿は、毅然としていて誰が見ても魅力的で、真の美しさを感じます。

 これらの内容を多く持っていればいるほど人間性が深まり、多くの人々に“本当の美しさ”を感じさせ、その心を動かすことができるのだと思います。美容整形に何十万・何百万円かけても、中身のない女性は少しも美しく見えません。反対に醜さすら感じてしまいます。

 こうした条件をすべて満たしている女性はなかなかいませんが、以前“スタッフだより”で紹介した曽野綾子さんや櫻井よしこさん、また拉致被害者家族の横田早紀江さんなどは本当に美しい女性と言えます。3人とも目指しているものは違いますが、上品で知的で信念を持って人生を歩んでいる姿勢は、全女性の見本ではないかと思います。

 私たちも、これからもっともっと内面を磨き、周りの人たちに良い影響を与えられるように、年とともに美しく魅力的な女性になっていきたいと思っています。

PS:日本女性の中で世界に誇れる女性は、何と言っても美智子さまではないでしょうか。美智子さまが日本の皇室にいらっしゃることで、日本のイメージがどれほど高められているか計り知れません。それにしても前ファーストレディー  鳩山幸夫人はどれをとってもちょっと……と思えてなりません。“韓流”に夢中になっている姿はあまりにも幼稚で、日本国民として恥ずかしく感じてしまいます。