笑いとユーモアが大好き

 数か月前、スタッフの一人が地元の新聞に掲載されている「くらし」欄の“つれあいにモノ申す”をミーティングの最後に紹介してくれました。そこには熟年・老年夫婦の投稿が数点掲載され、その何とも言えないおかしさに、スタッフ一同大爆笑。それからというもの、週に一度、そのスタッフが特におもしろいものを選んで、読んでくれるようになりました。「今日はどんなおもしろい話が聞けるかしら」と、今ではスタッフ全員の楽しみの一つになっています。
 今回は皆さんにも、“笑い”と“ユーモア”をおすそ分けいたします。

その1 《 ごみ出しの朝 》
 
朝食前、「昨晩の残りのフライ食べる?」と妻が聞く。
「朝から揚げ物か、どうしよう」と迷っていると「どうするの、今日はごみの日よ」だと。
おれの胃はごみ袋じゃないぞ!
                   (残り物が嫌いな夫・63歳)

その2 《 涼しい理由?》
妻と愛犬はクーラーの効いた1階で、おれはクーラーがない2階で寝る。
「暑い」 と文句を言うと、妻が言った。
「犬は毛皮があるから暑いの。あんたは髪が薄い分、涼しいでしょ」 
                   (犬がうらめしい夫・67歳)

その3 《 パンパンの効果 》
 珍しく夫が洗濯してくれたが、みんなしわだらけ。
「干す前に服をパンパンとのばさなきゃ」 と注意したら、「おまえの顔もパンパンしてやろうか」 だって。
                       (しわに悩む妻・65歳)

その4 《 失敗に学ぶ 》
私が家事でミスをすると、すぐ怒る夫。 
でも最近は年のせいか自分もミスが多くなり、静かになった。
気にしなくていいのよ。
私の最大のミスはあなたとの結婚だと悟っているから。
                    (ミスを認める妻・60歳)

その5 《 妻は太っ腹? 》
テレビでセクハラのニュースを流していた。
「そんなに触りたいんか」 と夫がツッコミを入れたので、
私も 「いつでも触らせたるから来いって、言うといて」 とボケてみた。
夫は 「だれに言うか知らんけど、だれも来ないと思うぞ」 だと。
                     (トホホな妻・64歳)

その6 《 おせっかいな夫 》
植木の花を買った。
夫は「また枯らすんだろう」と嫌みを言いつつ、自分で水やりしている。あなたは自分の髪の毛の世話だけしてればいいの。ほっといて!
                   (花の世話をしたい妻・61歳)

その7 《 妻より大事 》
買ったばかりのかぼちゃを足の上に落した。
「イタイッ」 と叫ぶ私に、夫は 「カボチャが割れたんじゃないか?」 だと。
あなたの気持ちがよーくわかりました。
               (カボチャが嫌いになった妻・55歳)

その8 《 おれは悪くない 》
写真を撮って妻に見せたら 「締まりがないし、なんかブヨブヨ。いつもの私の顔と違う!」 と不満げだ。
しまいには 「化粧品も変えたし、だいたいアップで撮りすぎよ」 と人のせいにする。
写真は正直なだけさ。
                   (カメラが趣味の夫・56歳)

 いかがでしょう。笑っていただけましたでしょうか? 
 “つれあいにモノ申す”と言っても、日常のたわいない出来事が素材となっています。中年になれば誰にでも思い当たる内容に、思わず「ワッハッハ」と大笑いしてしまいます。

 今回ご紹介したものは、投稿者が50~60歳代と比較的若いですが、70歳代の方の投稿もたくさんあります。しかも傑作作品の大半は女性です。それぞれの作品から夫婦の情景が目に浮かび、チクリと相手を皮肉る言葉からも、長年連れ添った夫婦の愛情が伝わってきます。最近はユーモアにあふれた若々しいお年寄りが増えてきたのを感じます。

 “笑い”は、副交感神経を優位にしてストレスを解消し、心に“ゆとり”をもたらしてくれます。“笑い”のある生活は、まさに“健康”の秘訣であり、“ユーモア”のセンスは“人間的魅力”の一つと言えるのではないでしょうか。私たちも、周りの人たちを明るくすることができるように“ユーモア”を心がけたいと思っています。