2015年を振り返って

 月日が経つのは本当に早いもので、2015年もあと数日を残すばかりとなりました。
 世界に目を向けると、今年はテロやシリア難民の問題など、痛ましい事件が後を絶ちませんでした。一方、日本では大村智氏と梶田隆章氏がノーベル賞を受賞するという嬉しいニュースがありました。なかでも大村教授の記者会見は、今でも心に残っています。小さい頃から面倒を見てくれたお祖母さまから「人のためになることを考えなさい」と繰り返し聞かされ、それが教授の信念となり、研究の分かれ道に立った時の判断基準になっていたと述べていました。
 「人のために役立つ人間に育てる」今ではあまり聞かれなくなった育児・教育の指針ですが、かつての日本人の心の中にしっかりと根付いていたのを改めて知ることができました。
 皆さんは、どのようなことを感じた年でしたでしょうか。今年も、私たちの活動を少しご紹介して、一年を締めくくりたいと思います。

 今年の登山計画のメインは“北穂高岳”と“鳳凰三山の縦走”でしたが、天候が悪く鳳凰三山はお預けとなりました。今年の登山は計9回、1000m以下の低い山から3000m級の高い山までさまざまな山に挑戦し、登山の醍醐味を味わい、大絶景を満喫しました。

1月9日 雪の “陣馬形山”

山頂から見た伊奈谷と中央アルプス・南アルプスの大パノラマは、今でもくっきりと目に焼き付いています。

2月10日 伊豆 “天城山(小岳・万三郎岳・万二郎岳)の縦走”

 一面の霧氷がまるで満開の桜のようで、その向こうに真っ白い雪をかぶった富士山が見え、思わず歓声があがりました。

3月13日 南アルプス北端の “入笠山”

ゴンドラを降りると、眩いばかりの雪景色。ギシッギシッと雪を踏みしめる感触を楽しみながら登りました。

4月16日 鈴鹿山脈の名山 “藤原岳”

可愛らしいフクジュソウの花があちこちに咲いていて、心が癒されました。

6月29日 富士山中腹の “宝永山”

深い砂れきに足をとられながら必死に登りました。今まで見たこともない月世界のような景色に、みんな大感激でした。

7月27日 中央アルプス随一の展望 “三ノ沢岳”

高山植物の宝庫、白やピンクや黄色など色とりどりの可憐な花々をめでながらの登山。頂からの眺めは評判通りの大絶景でした。

9月14日~16日 アルピニスト憧れの “北穂高岳”

厳しい登山でしたが、念願の北穂高岳を制覇することができ、達成感もひとしおでした。

10月4~5日 北アルプスで最も美しい “薬師岳”

赤や黄色に染まった紅葉の中、自然の美を感じながら登りました。広大なカールが造りだすダイナミックな景色に、みんなの目が釘付けになりました。

12月9日 富士山のビューポイント “矢倉岳”

足柄万葉公園からスタートし、1時間ほどで山頂に到着。870mという低い山ですが、富士山の展望はぴかいち。青空の下、期待通りの美しい富士山に出会え、今年最後を飾るにふさわしい登山となりました。

 今年もいろいろな山に登り、四季折々の風景やその山ならではの大展望など、たくさんの思い出をつくることができました。来年の登山のメインは、今年登れなかった“鳳凰三山の縦走”と北アルプスの“双六岳(2860m)”を計画しています。来年も素晴らしい景色に出会うために、日頃の運動を怠らないようにしようと思っています。

 11月、2班に分かれてバスツアーでの慰安旅行に行きました。行き先は世界遺産“熊野三山めぐり”と、開創1200年を迎えた“高野山”と“谷瀬の吊り橋”。宿泊は洞窟風呂で有名な“南紀勝浦温泉・ホテル浦島”です。

 1日目は、“熊野三山”(熊野速玉大社・熊野本宮大社 ・熊野那智大社)をめぐりました。なかでも本宮大社の凛とした威厳のある佇まいが、とても印象的でした。また、那智の滝と青岸渡寺の三重塔の眺めも最高でした。

 そこから島全体がホテルになっている“ホテル浦島”へ向かいます。このホテルには温泉が6つあり、中でも海に面した洞窟風呂“忘帰洞”はこの旅行の目玉でもあり、私たちの一番の楽しみでした。温泉につかり、ザバーンザバーンと打ち寄せる波の音を聞きながら輝く月を眺め、思わず「あ~、幸せ」という声がこぼれます。みんな、一晩に4~5か所の温泉をめぐり、しわしわになった手を見つめて「こんなにお風呂に入ったのは初めて!」と、満面の笑みを浮かべていました。スタッフの中には、翌朝暗いうちからいそいそと出かけ、全部の温泉を制覇した者もいました。
 夕食と朝食はバイキング。ずらりと並べられた美味しそうなおかずに、ついつい食べ過ぎてしまいました。

 2日目の最初は、なんと全長297mもある“谷瀬の吊り橋”。あまりの揺れに 「キャー、キャー!」と悲鳴をあげながら、やっと渡り切ることができました。次の、天空の聖地“高野山”では“金剛峯寺”を拝観したり、バスに乗って“奥之院” まで行き、樹齢約700年の杉木立の中に建ち並ぶたくさんの墓石を見ました。
 一泊二日の旅行でしたが、天気も良く盛り沢山の内容にみんな大満足でした。そして「いつの日か“熊野古道”を歩こうね」と話し合いました。

 今年の目標は、何と言っても“ペパーミントティー”の復活です。「皆さまに喜んでもらえるペパーミントティーを何としても成功させたい!」  この一念で、みんなで力を合わせて取り組んできました。

 昨年の反省を踏まえて今回は秋植えに挑戦し、夏にはスプリンクラーや台風よけの柵も取りつけました。草取りに行くたびにペパーミントが少しずつ大きくなっているのが嬉しく、まるで我が子の成長を見守るような思いでした。
 6月、待ちに待った収穫の時を迎えました。雨が上がって葉が乾かなければ収穫できないので、毎日天気とにらめっこ。しかし収穫したものはどれも、味や香りが基準に達していませんでした。
 7月、どんどん伸びる雑草と格闘しながら、祈るような思いで何度か収穫しました。以前より香りが出てきたものの、今一歩。収穫した葉はみんなの家のお風呂に入れられ、ミント風呂になりました。

 8月、薄紫色の可愛らしい花が咲き始め、花芽を取りながらの収穫。「基準に達するだろうか?」、ドキドキしながら試飲すると、以前のような清涼感が口いっぱいに広がり 「これなら大丈夫!」  みんなホッと胸をなでおろしました。
 9月下旬ごろから小さな青虫が大発生し、今年の収穫を終えました。皆さまに販売開始のお知らせをしたところ予約が殺到し、多くの方が心待ちにしてくださっていたことを喜びあいました。

 数量は多くありませんが、自信を持ってお勧めできる “極上のペパーミントティー” が完成し、さっそくお客さまから「爽やかな清涼感に身体が喜んでいるのが分かりました」とか、「残った葉はサラダに混ぜ、とても美味しかった」といった嬉しいお便りをたくさんいただきました。

 今年の目標は何とか達成したものの、6月~7月に収穫した葉は商品化できず、秋植えの挑戦は失敗に終わりました。来年は苗を植える時期をずらすなど、これまでの経験を踏まえて工夫していこうと考えています。そして今年以上の高品質のペパーミントティーを目指して、気を引き締めて頑張っていきたいと思っています。

 今年も健康フレンドの仕事を通して、多くの方々と心の絆を深めることができましたことを本当に嬉しく思っています。来年も、皆さま方の健康づくりにお役に立てるよう、そして一人でも多くの方と信頼関係を築くことができるように精いっぱい努めていきたいと考えています。

 迎える新しい年が、皆さま方にとって喜びに満ちた素晴らしい年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。