


「健康フレンド」 のスタッフと“看板犬タロー”の散歩コースであり、心身のリフレッシュの場であり、登山の訓練場所でもある裏山では、木々が少しずつ葉を落とし、冬の訪れを告げています。
私たちは裏山を勝手に「健康フレンドの山」と呼んでいますが、もちろん私たちだけの山ではありません。豊橋市が市民の健康増進のために「自然歩道」「健康の道」として整備してくれた、人々の憩いの森でもあるのです。最近は、間伐の作業が進められ、下草にも日の光が当たるようになっていました。

ところが、10月8日未明、2年ぶりの大型台風18号が直撃し、裏山を一夜にして無残な姿に変えてしまいました。その日、台風の影響で「健康フレンド」は停電になり、業務はマヒ状態でした。午後3時頃になってようやく復旧したのですが、その時はまだ、裏山が“停電”どころか、もっと大変な事態になっていたことに気がついていませんでした。

停電騒ぎが一段落し、「さあ、今日もリフレッシュしてきましょう!」といつものように身支度を整え、裏山に向かいました。ところが、ビックリ仰天!!
落ち葉が散り始めていた細い山道は、無数の折れた枝で埋め尽くされ、道と山の境がわからないほどです。うっかりすると足を踏みはずして、斜面を滑り落ちてしまいそうです。
足元に気をつけながら進んでいくと、次々と目に入ってきたのは、風になぎ倒され、近くの木の枝にもたれかかっている木、途中からボキッと折れてしまっている木、横倒しになって道を通せんぼしている木、……いまだかつてこんなに荒れ果てた痛々しい裏山の姿を見たことがありません。

さらに奥へ進むと、直径50センチ以上もある杉の大木が何本も倒れて、根元が深くえぐられ、大きな穴があいてしまっています。ここまで凄まじい台風の被害はテレビでしか見たことのない私たちには、本当にショッキングな光景でした。悪夢のような山の状況を目の当たりにして、ただただ唖然とし、ため息をつくばかりでした。
被害の大きさからして、単に強い風が吹いただけでなく“バースト”と呼ばれる現象か、“竜巻”が発生したに違いありません。台風の風だけだったら、これほどまでにひどいことにはならなかったはずです。

なにはともあれ市役所に被害状況を報告したところ、裏山は「市役所」と国有林を管理している「営林署」の2つの役所の管轄下にあるということがわかりました。すぐに両方の担当者に電話をかけ、「木が倒れて山道を塞いでしまっています。なんとか通れるようにしてください」とお願いしました。ところが、「被害の報告がいくつも入っていて、とてもすぐには手が回りません。ボランティアでやってくださると助かるのですが……」ということでした。こうなったらもう「やるしかない!」 私たちは愛する裏山の一大事を自分たちの力で何とかしようと決意しました。しかしいくら私たちが“腕っぷし”の強い女性でも、この大作業には、どうしても男の人の助けが必要です。そこで力持ちの家族に加勢を頼み、休日を待って作業を開始しました。以来、毎週のように日曜日の午前中は頼もしい男性を従えて(?)作業を続けています。
男性陣が“チェーンソー”でカットした木や枝を、私たち女性は一列に並び、順々に手渡しして、なるべく林の奥の方へと運びます。山の斜面を登ったり降りたりする時には、滑って転びそうになることもありますが、「作業は登山のためのよい訓練」と思えば、大変というよりむしろ楽しくさえ感じられます。


台風から2ヶ月近くたった今、山はまた元の静けさを取り戻していますが、台風のつめあとはいまだに深く残っています。倒れたまま放置されている数多くの大木を見ると、早く何とかしてあげたいという気持ちにさせられますが、まだ半年以上はかかってしまいそうです。来年も引き続き、私たちのペースで少しずつやっていこうと計画しています。