NO.200
2017/02/19

    昨年末、「来年の初登山は、富士山をたっぷりと眺められる富士五湖周辺の山にしよう!」 と、みんなで話し合っていました。“富士山のビューポイント” と言えば、本栖湖の北側にある “パノラマ台1328m)” が有名です。以前にも登りましたが、今回は “中之倉峠登山道入口” をスタートし、“パノラマ台” から “烏帽子岳(えぼしだけ1267m)” を縦走して “パノラマ台登山口” まで下ってくるコース。再び富士山の絶景に出会えるかと思うと、胸が高鳴りました。  
   1月31日、4時半、冷たい風が吹きあれるなか豊橋を出発、一路本栖湖を目指します。辺りが白々と明けてくると、車窓に雪化粧した富士山が浮かび上がってきました。その迫力と優美さにみんなが一斉に、「あっ、富士山。きれい!」 と歓声をあげました。やっぱり、冬の富士山は最高です。  



   

 

7時40分、“中之倉峠登山道入口” に到着。空は雲一つない快晴、心配した風もそれほど強くなく、申し分ない登山日和です。頬を刺すような冷気の中、念入りに準備運動をして、いざ出発! 葉をすっかり落としたミズナラの林の中を進んでいきます。まもなくつづら折りの急登が続き、時折 「ヤッホー! 」と声をかけ合って登っていきます。
 8時5分、“中之倉峠” に到着。そこには昨年11月末に完成したばかりの展望デッキがあり、千円札にデザインされた富士山と本栖湖を望むことができます。朝日を浴びた富士山と、キラキラと輝く本栖湖が眩しく、その幻想的な風景に、みんなうっとり見とれていました。

   
 

展望デッキで写真撮影を済ませ、次はパノラマ台を目指して “本栖湖北岸尾根” をたどります。時々、水分補給をし、景色を眺めながらゆっくりと登ります。登山道の両側は一面のミズナラの林、空に向かってすらりと伸びた木々がとても美しく、心が癒されていくのを感じました。所々、固くしまった雪が残っていて、滑らないように注意しながら進みます。木々の間から覗く青い空と富士山、遠くには真っ白な南アルプスの峰々、眼下にはコバルトブルーの本栖湖など、どこを見ても感動の連続でした。

 



   

 

9時40分、明るく開けた “パノラマ台” に到着。正面に富士山がドーンとそびえて、私たちを出迎えてくれているようでした。ちょうどその時、白いショールのような雲が頂を隠していて、ちょっと変わった富士の姿に 「まるでテーブルマウンティンみたい!」 と、感激の声が上がりました。

 
 

山頂には私たち以外に登山者の姿はなく、まさに絶景を独り占め。ゆっくりと長めの休憩をとりました。近くには数年前に登った竜ヶ岳や毛無山、眼下には本栖湖、河口湖、西湖、精進湖、そして深緑色の青木ヶ原樹海が一面に広がっています。刻々と変わる富士山を眺めながら 「風がなくてよかったね。暖かくて気持ちいい!」 と、素晴らしい景色を心ゆくまで堪能しました。烏帽子岳に向けて出発する頃には富士山にかかっていた雲が晴れ、みんな大急ぎで写真を撮りました。

 
   

 

1035分、すぐ目の前に見える “烏帽子岳” を目指します。30分ほどで山頂に到着すると、そこも最高のビューポイントでした。富士山は何度見ても、少しも見あきることがありません。雪をかぶった富士の雄姿をしっかりと目に焼き付け、下山開始。落ち葉が積もった登山道をガサガサと音を立てて下っていきます。所々、落ち葉の下に氷が残っていて滑りやすく、後ろの人に注意を促します。登山道を一歩外れると、どこまでも転がってしまいそうな急斜面、落ちないように慎重に下りました。

 
 

1145分、全員無事 “パノラマ台登山口” に到着。約4時間の登山に 「きつくなくて、楽しかった!」 と、みんな晴れやかな笑みを浮かべていました。

 



   

 

登山が早く終わったので、国の天然記念物に指定されている “鳴沢氷穴” と “富岳風穴” に立ち寄ることにしました。ほとんどのスタッフが初体験、ワクワクしながら “鳴沢氷穴” に向かいます。“鳴沢氷穴” は、864年に起きた富士山の噴火の際に溶岩流が流れ出てできた竪穴型洞窟。天井からしみ出した水滴が落ちて凍り、積み重なった氷柱が有名です。
 危険防止のため入り口でヘルメットを装着、妙に似合っているスタッフに大爆笑。ドキドキしながら、ゆっくりと洞窟の中に入っていきます。洞窟の天井は低く、ガツンと頭をぶつけるたびに 「ヘルメットがあってよかった」 と呟きます。洞窟を進んでいくと、大きな天然の氷の塊が高く積まれていて、その透明度に 「わあ、きれい!」 と、みんなビックリ。氷柱の見頃にはまだ少し早く、可愛らしい小ぶりの氷柱が並んでいました。

 

 

次は “富岳風穴”。スタッフのリクエストで、青木ヶ原樹海の中の自然歩道を歩いていくことにしました。“青木ヶ原樹海” と言えば、自殺者が多いことで有名です。暗くて気持ちの悪い所だと想像していたら、常緑樹が生い茂り、思いのほか清々しく明るい雰囲気に、樹海に対するイメージが一変しました。またいつか気持ちの良い季節に訪れて、森林浴を楽しみたいと思いました。

 
 

凍った道を慎重に歩いていくと、30分ほどで “富岳風穴” に到着。ここは溶岩流に飲み込まれた巨木などから発生したガスによってできた、なだらかな横穴型洞窟です。冷蔵機器がない時代には天然の冷蔵庫として、蚕の卵の保管などに使用されていました。ここでも洞窟の中は別世界、美しい氷の世界が広がっていて、自然の神秘と驚異を肌で感じることができました。

   

 

今年の初登山は天気に恵まれ、バラエティに富んだ一日をたっぷりと楽しみました。私たちの共通の趣味である登山も、今年で10年目を迎えます。これからもさまざまな山に挑戦し、その情景を生き生きとお伝えできたらと思っています。