NO.147
2019/10/03

先日、NHKの番組『ガッテン!』で、“マグネシウム” について取り上げていました。マグネシウムは、体の機能を正常に働かせるためには欠かせない栄養素ですが、世間での注目度は今ひとつ。カルシウムや鉄の必要性はよく知られていますが、マグネシウムについてはほとんど知られていません。『ガッテン!』 でも、取り上げたのは番組始まって以来とのこと。実は、マグネシウムは健康にはとても重要で、マグネシウム不足がさまざまな病気を引き起こしているのです。
 そこで今回は、番組の内容を少しご紹介し、マグネシウムの必要性について述べてみたいと思います。

 



 

人間の体にはマグネシウムが約30g(体重60kgの場合)、骨や血液や全身の細胞の中に含まれています。その働きは主に、体内にある “酵素” を活性化することです。
 酵素は、人体のあらゆる生命活動を支える重要な物質で、体内で行われる化学反応のすべてに関与しています。呼吸や睡眠 ・食事 ・運動 ・思考などのあらゆる活動が酵素の働きに依存しています。例えば、全身の筋肉を動かすエネルギー生産や、食べ物の分解 ・消化や血圧の調節など、多くの活動に酵素が関わっています。そのため酵素の種類はとても多く、1つの細胞だけで数百〜数千種類、人体全体だとおよそ5万種類にものぼると言われています。

 

しかし、酵素のほとんどは、他の物質が結びつかないと働くことができません。その物質を“補酵素”といい、微量栄養素(ビタミン・ミネラル)がそれにあたります。マグネシウムはその1つで、300種類以上の酵素の活性に必要だと言われています。
 番組では、酵素の働きを2つ紹介していました。1つは、エネルギー生産に関わる働き。細胞の中にある酵素が糖や脂肪からエネルギーをつくり出すとき、マグネシウムが加わることでエネルギー生産がアップし、心臓の拍動が活性化するようになります。

 

もう1つは、血管の中での働き。血管の壁を広げる酵素の働きがマグネシウムによって高まり、血管を広げて高血圧を予防します。また、血管のすぐ近くにある筋細胞では、マグネシウムによって酵素の働きが高まり、細胞の扉が大きく開いて血液中の糖が細胞内に取り込まれ、スムーズに糖が減少していくようになります。
 このようにマグネシウムは、健康を左右する酵素の働きをパワーアップさせるという重要な役割を担っているのです。

   



 
 

番組では、マグネシウムと病気の関係について、近年発表された研究結果が紹介されました。国立循環器病研究センターと国立ガン研究センターが2017年に発表した研究によると、全国85,000人を対象に「食事と病気の関係」を15年間追跡調査。その結果、マグネシウムの摂取量が多い人は少ない人に比べ、“虚血性心疾患” の発症率が最大で3割も減少していたことが判明。
 また、九州大学の研究チームが約2,000人を対象に行った研究では、マグネシウムを多く摂取している人は “糖尿病” の発症率が約4割も少なかったとのこと。こうした研究から、マグネシウムの摂取が心疾患と糖尿病をダブルで予防することが明らかになりました。




 
 

では、マグネシウムをどれだけ摂ればいいのでしょうか?
 厚生労働省によると、1日のマグネシウム摂取推奨量2015年版)は、成人男性で約350370mg、成人女性では約260280mg。しかし実際には、日本人のほとんどが年齢に関わりなく、この摂取基準を下回っています。特に50歳未満の男女は、いずれも摂取基準の6割〜7割位しか摂れていません(*2017年版、厚生労働省「国民健康栄養調査」)

 
 

その一番の原因は 「食の欧米化」 にあります。マグネシウムは大豆や玄米、種子・海藻・野菜・魚介など、日本人が昔から食べていた食事に多く含まれています。食の欧米化や無理なダイエットが、マグネシウム不足を引き起こしているのです。
 さらに、マグネシウム不足に拍車をかけているのが “ストレス” です。ストレスがかかると腎臓の機能が低下し、尿からマグネシウムがどんどん排出されてしまいます。また、激しい運動や過労 ・過食 ・カルシウムの過剰摂取も、マグネシウム不足に拍車をかけています。
 こうした原因から、現代人は深刻なマグネシウム不足に陥り、それが心疾患や糖尿病 ・高血圧 ・片頭痛 ・骨粗しょう症、女性では月経痛などを招いているのです。




 
   番組を観た多くの方がマグネシウムの重要性を実感され、「これからはマグネシウムを摂ろう!」と思われたのではないでしょうか。
     番組では、マグネシウムが豊富に含まれている食品や、1日の不足分 (男性100mg、女性50mgを補う食品として、納豆1パックMg50mg含有)や豆腐半丁 Mg75mg ・アーモンド25gMg72mg を紹介していましたが、私たちが提唱している“新 ・伝統食”にすれば、マグネシウムの基準量は楽にクリアすることができます。まず、主食を精製度の低い穀類にすることです。茶色い穀類には、マグネシウムが豊富に含まれています(*玄米を精製して白米にすると、Mgの9割が失われます)。茶色い穀類と豆 ・種子類を合わせて主食とし、食事全体の6割を摂るようにします。そして副食は野菜と海藻類を中心に、魚介を少し摂るようにします。こうするだけで、マグネシウムだけでなくすべての必須栄養素をバランスよく摂取することができるのです。

 

しかし、マグネシウムはストレスによって失われやすいミネラルです。そこで私たちは健全な食事に加えて、積極的にマグネシウムを摂るようにしています。高濃度のマグネシウム液を炊飯時に加えたり、味噌汁にも2〜3滴入れるようにしています。(*私たちが使っているのは健康フレンドで取り扱っている “超高濃度マグネシウム” です。)
 マグネシウムは、特に腎臓の働きが弱い人以外は摂りすぎによる弊害がほとんどないので、安心して摂ることができます。


 

医者や栄養士は、「骨粗しょう症予防にカルシウムを多く含む牛乳を飲みましょう!」 と盛んに勧めますが、正しい知識のないところでの “牛乳信仰” が、マグネシウムの欠乏に拍車をかけ、深刻な事態を招いているのです。
 今回の番組で、マグネシウムの重要性を多くの人々が理解したことは、とても良かったと思います。これがきっかけとなり、人々が欧米型の食事をやめ、私たちが普及しようと努めている “新 ・伝統食” に切り替えてくださることを願っています。


 

 

先日の台風15号は、各地に甚大な被害をもたらしました。大規模停電や断水など、多くの方々が被害にあわれ、たいへんなご苦労をされたものと思います。被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。スタッフ一同、一日も早い復旧をお祈りいたしております。